top of page

MODS MAYDAY JAPAN 2019 Special Talk session

MODS MAYDAY JAPAN 2019はSKAをテーマとして、SKAシーンから様々なバンド・DJが出演するなか、CLUB SKA、SKAFLAMESのメンバーであり日本SKAシーンの顔役であるKing NABEと、MAYDAY実行委員会のメンバーが繰り広げたSpecial Talk Session!

MODSシーンとSKAシーンの関わりや、32年ぶりに出演するGAZ MAYALLとの思い出、60年代のイギリスでのSKAにまつわるエピソード等など、たっぷりと語ってもらった。

nabe.jpg

King Nabe(CLUB SKA)/ナベ

黒田マナブ.jpg

Manabu K.DOVE/マナブ

Maru 01.jpg

Maru(Modern Records)/マル

Rei Ishii Aphoto.jpg

Rei Ishii(The NUMBERS!)/レイ

マナブ:まずは昔を振り返ってもらいながら、MODSシーンとの関わりみたいなところを聞いてみようか。

初めて出会ったのは、たぶん85~86年かな?

ナベ:85~86年、(渋谷)LIVE INNのMODS MAYDAY。でも、その前にたぶん会ったことはあるんじゃないかな。

 

マナブ:LIVE INNのMAYDAYに、1バンド欠員が出て、急遽お願いしたんだよね。

 

ナベ:最初紹介したのは、(藤井)悟くん。MODS シーンとは、それまでほとんど関わりなかったね。

 

マナブ:GANG STAGEは?

 

ナベ:一回そのLIVE INNに出る前に……、あれ、もうGANG STAGEってツバキ(ハウス)でやってた?その頃ツバキで一回会ったね。

 

マナブ:LONDON NITEは行ってたの?

 

60204259_2092195711079300_77974431565757

ナベ:LONDON NITEは行ってた。悟くんなんかもLONDON NITEで知り合って、あとMODSの人もちょっと仲良くなった人もいるけど、名前も忘れちゃって……。オレより年上の人でね。

 

マナブ:じゃあ、ツバキに遊びに行ってた感じだね。NABEちゃんは山形出身だよね?

 

ナベ:そう。もともと山形時代はロックンローラーで、東京に来て、原宿の古着屋とかいろいろ回ってて、で、古着屋の人なんかと仲良くなってて。そのあとSKA FLAMESをやるようになって、ニッカさんなんかと知り合って、そっからちょっとレゲエにハマっちゃって。その前には洋服の専門学校行っててツバキとか行ってたけども、その頃からちょっとツバキハウスじゃなくてレゲエ・シーンにちょっと顔を出すようになったり。だから両方行ってた感じ。

 

マナブ:ロックンロールからレゲエに行った?

 

ナベ:まあ、いきなりじゃないけど、いろいろ聴くようになっちゃって。中学の頃はクールスとか好きで、永ちゃんも好きだったけど、それからいわゆるロックンロールをやる前は、ちょうどニューウェイヴみたいなの流行ったときで、Sex Pistolsとかが出てきた頃で。それから高校のときにたまたま好きだったのが、Specialsとか。

 

マナブ:ああ~、みんな好きだったもんね、あの頃。Specialsね。

 

ナベ:そうそう。だからロックンロールに行く前は、普通にSpecialsやMadnessを聴いてたんだよね。

 

マナブ:そこからロックンロールっていうのは、古い音楽が好きで入ったの?それともファッション?

 

ナベ:まあ、両方。ちょうど原宿のロックンローラーが流行ってた時代で。そういうのを山形で、まあファッション的には前からクールスとか好きだったから、そんなに変わんないな。

 

マナブ:東京に来ていろいろ音楽聴くなかで、レゲエに……その頃レゲエって流行ってた?

 

ナベ:レゲエっていうか、まあニューウェイヴだね。イギリスの音楽っていうか……が流行ってて、その頃はディスコとか遊びに行っても結構そういうのがかかってて。で、いろいろ聴いてるなかで、そういうのの一環として結構その頃好きだったのがUB40。

 

マナブ:そっか、UB40ね。UKレゲエってやつね。

 

ナベ:だから、レゲエとか知らなくて聴いてて、結構好きだな―って。

マナブ:オレもUB40から2 TONEまでは結構聴けてたんだよね。その先まではあんまり行かなかったけど。

 

ナベ:UB40聴いて、レゲエってのも意外に良いなって思って。でもレゲエ全然わからなくて、初めてジャケ買いで買ったやつがすっごいイマイチで(笑)。だからすぐにはレゲエに行かなかったんだけど(笑)。そのあと田舎の友達と一緒にSKA FLAMESやるようになって、メンバーの一人がなぜかBob Marleyを買ってハマってたけど、オレは「ジャマイカのレゲエはなんか違うな」と思っちゃって。

 

マナブ:ニッカさんと出会ったのがきっかけだったんだよね?

 

ナベ:前から知ってたけど、たまたまウチの兄貴と仲良くてニッカさんがウチに泊まりに来た時に「おまえ何か楽器できないの?」って聞かれて「トロンボーンだったらできるよ」って言ったら、それで「バンドやろうよ」って話になって。そのときはニッカさん的にはアフロとかラテンとかのバンドやりたいって。でもオレはアフロもラテンも聴いたことなくて、どんなものかも全然わかんないけど、いいよって。で、じゃあ友達を誘ってなんかバンドやろう、まあとりあえず楽器をちょっと練習しようぜって。カツアキってやつがいてサックスやってて、それで二人でなんか練習しようかと。そんときにたまたま練習したのがSpecialsの「Guns Of Navarone」、ホーンだし(笑)。そのあとまたニッカさんが泊まりに来て、「ちょっとこういうのやりたいんだよね」ってテープ持ってきて、かけたのがSkatalitesの「Guns Of Navarone」で「えーっ!」って。「これオリジナルあるの!?」って。

 

マナブ:あ、なるほどね。それまで2 TONEは聴いてたけど、いわゆるオーセンティックなのはそれが初めてだったんだ?

 

ナベ:そうそう。たまたま「バンドやろうよ」ってことで練習やってた曲だから。「スペシャルズもこれ練習したんだ!」って、そっからなんか盛り上がっちゃってね。テープに次に入ってたのがAl Caponeで「あ、これギャングスターズじゃん!」って(笑)。

60315579_312564273006244_333063575236614

マナブ:それが84年か85年か、そうだね。ちょうどその頃から、2 TONEからオーセンティックなSKAも少し聴こえはじめてきて。たしか「SKA AU GO GO」とか、ああいうコンピのレコードのリイシューとか、洋盤屋でチラチラ見かけるようになったよね。

 

ナベ:それは、2 TONEが出たときに、もともとSKAはこういうものだよって感じでIslandが出したやつが残ってたんだね。だから、まだSKAなんか知ってるやつ誰もいなかった。

 

マナブ:ちょうどその頃は、誰かしら毎年ロンドンに行ってて、毎年ロンドンの動向がこう聞こえてきたりとかして。オレが84年に行ったときはレアグルーブとノーザンソウルがちょっとふつふつとしてて、カーナビーとかでもみんな「ノーザンの7インチない?」って感じで。で、その後にカズヤとかがロンドンから帰ってきて「今はスカなんだよね」「スカバンド熱いよ」「へえ、そうなんだ」なんて盛り上がって。そうこうしているときに、NABEちゃんとかSKA FLAMESがたまたま出てきて、「へー、そうかそうか」って。そういう流れがあって、それから日高さんが「ギャズ(・メイオール)呼ぶから」って言うから、じゃあMODS MAYDAYに出そうよってなって。それと前後して、SKA FLAMESもMAYDAYに出ていただいて。それでね、オーセンティックなSKAミュージックの動きが出てきた。2TONEのあの感じじゃなく、SKAで踊るっていう。

ナベ:初めてMODS MAYDAY出たときって……オレたちはどっちかって言うとジャマイカのレゲエとかのイベントでライブが多かったから、MODS MAYDAYはお客さんがみんなモッズじゃない(笑)。モッズの格好の人しかいなくて、ライブ前に「オレら浮いてるよね」「これ盛り上がんないじゃないの」「ちょっとツラいかもね」って話してて(笑)。でもライブやったらすごい盛り上がって。ああ良かったねって。

 

マナブ:その時に何やろうかって選んだ曲っていうのは、誰がどういう意図で選んだの?

 

ナベ:いや、そんなまだレパートリーもない頃だから、ライブでやる曲はだいたい決まってて。

 

マナブ:レゲエクラブ向きからモッズ用に変えるとかではなくて。でもだからこそ、みんなも知ってる曲ばかりだったから、盛り上がれたっていうのはあるかもね。

 

ナベ:当時はレゲエのイベント出ても、逆にSKA知ってる人いなかったからね。ハハハ(笑)

 

マナブ:レゲエのイベントでも、SKAの有名な曲をやってたってことだね。

 

ナベ:当時ジャマイカ人で日本に住んでたイジャパ(?)っていうのがいて、彼が「懐かしい!」って言ってくれたのがすごいうれしくてね。それ以外、誰もスカなんて知らないし。ジャマイカでもダンスホールなんかが出る前で、みんなBob Marleyばかりっていう、そういう時代。

 

マナブ:その当時、日本にSKA FLAMESがいて、ロンドンではGAZ'S ROCKIN' BLUESとかが盛り上がっていて、東京とロンドンって似たような速度感というか、流行るものが似てたりするからSKAも同じような感じがしていたんだけど、GAZと話してどう思った?あの頃のロンドンのSKAシーンとか。

 

ナベ:あの頃のロンドンはたしかにSKAがいちばん盛り上がってた頃で、でもGAZはもともとDJ始めた頃はリズムアンドブルースとかブルースだったんだよね。最初になんでSKAを知ったのか、ちょっと聞いたのは……ロンドンのマーケットでSKAのレコード売ってるのを見て、すぐ気に入って、自分の親父に「あれ全部買ってくれ」って頼んだって(笑)

 

全員:親父さん金持ちだからなあ(笑)。ジョン・メイオールだもんね(笑)

 

ナベ:それからハマってSKAが好きになったって聞いたね。DJ始めたときはお父さんの持ってるブルースのレコード使って始めたけど、急にSKAに転向したみたいな。お父さんはSKAとかまったく興味ないからね(笑)、もちろん。

1
bottom of page